marimonfuwaのブログ

何かしんどいなぁと思う時に綴ろうと思います

猫との散歩

年々、アルツハイマーがゆっくり進行していた父。
大学病院の検査でも、進行がゆっくりで珍しいケースだと言われたそうです。
突然怒り出したりして、凶暴になってしまう人もいるそうですが、父はそんなことが全くありませんでした。


家事などしたことない父が、食事の後に、食器を流しにもっていき、時には洗っていました。
ただ、母曰く、洗剤を付けずに水を流しながら食器をスポンジでこするだけなので、油汚れなどが全くきれいにならない状況でした。
洗い直すことになっても、やってくれようとしているのだから・・・と、母はそのままにしていました。


相変わらず、薬は飲み忘れます。そんな中、白内障になり、手術をうけることになりました。白内障の手術自体は大したことではないのですが、その後の点眼が面倒です。
認知症の父には、どの順番で点眼するかも大問題ですが、点眼の仕方、回数、覚えれいられるわけはありません。


飼っている猫を散歩に行くよといって、外に連れ出します。
猫は犬の様に人について散歩するタイプだったので、父について外に出かけます。
しばらくすると、父は一人で帰ってきます。
猫はどうしたのかと尋ねると、


「どこかに行ってしまって、見えなくなった。」
と、答えるのです。


でも、しばらくすると、猫がプンプンしながら帰ってきます。
そして、床に【どたっ!!】と、倒れます。
どうも、先に帰ってしまった父の姿を見ていなかった猫は心配して、しばらくその辺りを探しているようでした。あまりに見つからないので、家に戻ると父がそこにいる・・・


猫的には
「帰るなら、帰るって言ってよ!!」と、言いたそうな・・・。


それでも、父に促されると、ついていく猫の姿は、まるで父を心配する孫のような感じでした・・。