私は旅行が好きではない。
まず、出かける準備をするのが苦手だ。
色々なものを持っていかなければならないのが、本当に億劫で。
洗顔道具、基礎化粧品などのトラベルセットはあるのだが、必要最小限にしても結構な量となる。
旅先で泊まるところによっては、歯ブラシやタオル、寝間着なども持っていかねばならないことがある。
歯磨き粉はお気に入りのものがあるので、本当はそれを持っていきたいが、トラベル用を持っていないので、いつも諦めている。
ここまでの準備をして、荷物を詰めると、それだけで疲れてくる。
更に、着替えやなんやら・・・・あーー面倒くさい。
だから、誘われない限り、自分から旅行へ行こうとは思わない。
車で出かけるなら、荷物が多少増えても構わないのだが、車以外だとすると、壊滅的な気分になる。

出かける前からこんな気分なので、旅行に行っても楽しめない。
というか、普段住んでいるところすら、ほどんど知らないのと同じ状態で20年以上暮らしているのに、わざわざ知らない土地へ出かけて行って、そこに住んでいる方たちの「平常」を壊すような行為をしたくない。
地元へ行かねば、絶対に手にすることが出来ないものを買いに行くとか、食べに行くとか、そういう「理由」がないと、行きたくならない。そもそも、「理由」があったとしても無理をしてまで行こうと思えない。諦めることを選択するか、お取り寄せできるかを調べる。
景色を眺めたりすることに興味がないし、建造物は少しだけ興味があるけれど、回っていて思うのは、人が多すぎてそれを避けながら歩いているうちに、嫌になってくる。
極めつけは、旅先で泊まった宿で、食事がまずかったりすると本当に「来なきゃよかった」と、思ってしまう。
大浴場は嫌いだし、かといって、部屋にあるユニットバスで風呂に入るのも窮屈で嫌なので、大浴場へ行くと、脱衣場が髪の毛だらけだったりする。。それだけでげんなりする。
要するに、これまでの旅行で、あまり良い思い出がないのである。
金に糸目をつけずに、贅沢三昧出来るような旅行に行けるような身分ではないから、たまにしか行かない旅行に誘われて、付き合いで出かけると、旅行好きの人は、「旅行」事態を楽しむから、泊まるところとか、食べるものとかにあまり頓着してないことが多い。

でも、毎日の生活をただ何となく過ごしているだけの人生で、このまま年をとって死にたくないなぁと、最近しみじみ思う。
楽しそうに旅行をする人の姿を見て、そこへ行った気分になって、疑似体験だけでいいのかなとも思うけれど。
便利な世の中じゃなくて、ずっとそこにいるしかできない時代に産まれていれば、こんな不満は出なかったのかもしれない。
でも、どこへいても、どの時代に産まれていても、この性格だし、不満ばっかり言って暮らすのかもしれない。
あーーーやだやだ。。