marimonfuwaのブログ

何かしんどいなぁと思う時に綴ろうと思います

自衛官の射殺事件について思うこと

被害者の実名報道まで、時間を有した。
加害者18歳という、「成人」であっても、実名報道はされていない。


報道されている内容では52歳の教官を狙ったということであるが、理由が「叱られたから」とされている。
どのように叱責されたのかは定かではない。
ただ、叱責されることには慣れていない世代ではあるだろうと思う。


現在は親も教師も強く叱るということをあまりしない。


殺された52歳の教官は、学校教育において、日常的に暴力が横行していた流れが残っている世代であろう。


学校内に木刀や竹刀や、バットなどを持って廊下を練り歩く体育教師がいたり、何かあれば、それらで殴られることもあった世代である。
殴られないまでも、何か少しでも疑わしいことがあれば、恫喝されたり、体罰を受けることもあった。正座をさせられたり、うさぎ跳びでグラウンドを何周もさせられたり、体力のないものが悪いとでも言いたげな教師が多く存在したのだ。


手を出す暴力が「悪」であるとして、それが問題視されるようになり、まれなケースとして発生することはあっても、現代ではほとんど聞かなくなっている。


精神的なパーソナルスペースに踏み込むことを嫌う現代の若者。
Z世代と言われる世代の若者には、到底理解することはできないような世界で学生生活を過ごし、社会に出ても現代で言う、ハラスメントの嵐の中で社会人として生きてきたのが亡くなった方の世代なのである。


上の言うことは絶対。軍隊的な感覚で物事は進められ、自衛隊という空間はまさにそれを継承していたであろうと想像はつく。


世代間の感覚のズレによって、話は平行線になることもある。意志が伝わらないこともある。それを「暴力」という形で先に鉈をふるってしまえば、それはどんな理由があったとしても、決して「正義」にはならないのである。


このような殺人が起きないようにすることは、本当に難しいと思う。