marimonfuwaのブログ

何かしんどいなぁと思う時に綴ろうと思います

保険金詐欺

某中古車メーカーの保険金詐欺事件。
色々な報道を見ていて思うこと。


保険会社も良くないのだと思う。保険金についてはちょっとだけその業界を知っているが、強い代理店で契約すると、無理がきくことが多々あった。
今もきっとその風土は変わっていないのだと思う。


損害保険会社は代理店を中心として、契約を取っている。
損害保険会社の代理店は、契約の保険によって決められている、代理店手数料を収入源とする。その手数料は保険料に対して、率によって支払われる。
従って、保険料が高いほど代理店手数料も高くなる。


今回話題になっている自動車任意保険は、保険金詐欺として騒がれていて、いかにも損害保険会社は被害者のように思う人もいるかもしれないが、私は少し違うと思っている。


自動車任意保険は加入してもらっていて、使わない状況になるのが保険会社としては一番良い。
保険金支払いの対象となって、等級ダウンとなるケースで一番良いのは、支払保険金額が少ない場合である。
人身事故で被害者が死亡してしまうような場合でも、自損事故で車両保険しか使わない場合でも、保険金額の大きさによって等級ダウンするわけではないからだ。


どんな事故であるかによってしか決まらない、この自動車任意保険制度は、請求する保険金額が大きくないと、使わない方が良いケースも出てくるのである。
例えば、20万円くらいの修理がかかったとして、車両保険を使ったとすると、次の更新では3等級ダウンする。そして、3年間は事故割係数というものがかけられて、事故がなかった人よりも保険料が高くなるように設定されている。
加入している保険によっては、保険金請求せずに、自己負担してしまった方が結果的に安く済むこともある。


万が一、車両が全損してしまっても、20万円くらいで修理が済んだとしても、ダウンする等級に変わりがないのである。


そこにつけこんでいるのが、今回の問題なのではないかと考えている。
損害保険会社の人間が出向していたということは、計算式がわかっているはずで、支払った保険金額が数年で回収できる保険料等級になるのであれば、その保険会社としては痛くもかゆくもないのである。
そして、代理店は上がった保険料の分だけ、代理店手数料が増える。
私には、Win=Winの関係に思える。


そこについて、報道はつっこんでいかない。
やはり、大きな組織を庇護するような動きが見えてくる。


たくさんの保険契約を取ってくる代理店は、損害保険会社にとって大事なお客様なのである。
我々エンドユーザーがお客様だとは微塵も思っていないだろう。